2025年10月6日に、日置市伊集院町の恋芽
十番館とその隣の光壽庵(不定期に茶室として開かれる)を訪ねた記録です。
元々天文館の照国神社近くに同じ名前でオープンしていた喫茶店を、こちらに復活させた流れのようです。
Instagram(renga.u_u.coffee)もあり、そこに下記のようにありました。
〜時を越えて巡りあう、ふたつの恋芽(レンガ)〜
緑の息吹が優しく包みこむ町に、ひっそりと佇む古びたレンガの建物がある。
その建物は、今年で111歳。長い時を静かにそこにあり続けた。
この建物と同じ年に、一人の赤ん坊が福岡の地で産声をあげた。
それが、祖父──この物語の“最初の芽”である。
一人と一棟は、生涯出会うことはなかった。
しかし今、時を越えて、このふたつの命が静かに重ね合わされようとしている。
「この建物を初めて見たとき、不思議と心が揺れたんです」
それは単なる偶然ではなかった。
遠い昔に蒔かれた種が、今ここで芽吹く瞬間のように。
そしてもう一つの「芽」は、両親にある。
今から48年も前のこと、鹿児島市内で両親が営んでいた喫茶店──
その名も「恋芽十番館」。
若さと情熱に満ちた日々の中で、あの店は多くの人々に愛され、賑わい、
2人(両親)の人生のなかで、最も輝いていた場所だった。
その「恋芽十番館」は、10年の歳月をもって一旦幕を閉じ、時代の中へと静かに姿を消した。
けれど今、運命は再び舞台を整えた。
レンガ造りの111歳の倉庫──かつては無縁だったはずのこの場所に、もう一度、同じ名を掲げて喫茶店が生まれる。
それは、記憶と時間を越えて巡り合った、もう一つの「恋芽(レンガ)」。
この建物は、かつて倉庫として静かに働いてきた。
多くを語らぬその壁の中に、「想い(恋)出が芽吹く場所」という名をつけた。
出会い、別れ、再会、そして新しい始まり──
人々の記憶がそっと置かれ、静かに息づいてゆく。
「恋芽十番館」は、門徒さんだけではなく、誰にでも開かれた喫茶店。
穏やかに流れる時間の中で、遠い昔のあの人たちに、ふと出会えるかもしれない。
コーヒー1杯分のひと時に、思い出の中を旅するような、そんな場所。
令和7年7月7日、七夕。
人々の想いが降りてくるその日、
「恋芽十番館」は、そっと扉を開けます。
その場所で芽吹くのは、過去から未来へと続く、物語──
そして、たしかに受け継がれてきた想いの灯。
恋芽十番館 初代オーナー 中村史祐子
隣町(日吉町)が実家なので、近くを通ったとき「恋芽十番館(なんて読むのかわかりませんでした)」って前からあったかな?なんか雰囲気的に喫茶店ぽいと思い寄ってみましたが、こちらと同等に光壽庵と近くにある風鈴がいっぱいある休憩処にも惹かれました。
ということで、まずは光壽庵から。外観が素敵ですが、茶室ですから4.5畳くらいからもしれません。いつか中も見てみたいです。

漆喰壁に、丸穴があり竹が数本はめてあります。素敵。
漆喰壁を触っても、手が白くなりませんでした。

色褪せてないところは木目調に見えるサイディング。ここはちょっと残念。

入口から見たら左手側。このくらいの余裕がほしいです。

池には鯉が泳いでいました。



裏手側です。

右手側です。

風にあおられた風鈴の音がキラキラして、心地よいです。寒くなったら撤去するのか気になります。


煉瓦の立派な門です。


この軒の深さ。室内を必要以上に暑くさせないためと、室内に雨が吹き込まないようにするための大事なポイントです。

外は快晴なのに、この軒下にいると暑さを感じさせません。






さて、こちらが恋芽十番館です。

中に入って、上を見上げると(映画「ラヂオの時間」ではこれは言葉の重複で、使い方を間違えてるというシーンを思い出します)、柱に「大正参年四月拾四日大工池上治熊 煉瓦師古島重蔵 松山直二」との記載が。100年以上も経過しているのに、それを感じさせないのは、自然乾燥した木材を使っているからでしょう。


窓枠の厚みから、外壁と内壁の厚さがわかるかもしれませんが(10cmはあったと思います)、10月6日快晴の昼過ぎは外は暑かったのに、中はエアコンが効いてるせいもありますが、店員さんいわく「涼しい」とのことでした。11時~16時が営業時間なので、その前にお店に入った瞬間それがわかるんでしょうね。



