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エアコン分解クリーニングについて

20年ほど前にエアコン分解クリーニングと言えば、室内機の外装カバーを外して、右側にある制御基板をビニルやタオルなどで養生して、熱交換器と送風口を高圧洗浄する分解クリーニングが主流でしたが、10年前あたりから、ドレインパンやファンまで外す、いわゆる完全分解クリーニングも増えてきました。

そういう中、格安の外装カバーすら外さない業者は論外として、大きくわけると分解クリーニングは3種類存在します。

ちなみに、論外業者は下のように、フィルターだけ外して、洗浄袋をかけて、後は上から下から高圧洗浄かけまくる最悪な業者です。施工中もそうですが、施工後にあちこちから水漏れしたり、普段いかないところに水が飛んでカビがどんどん増えて大変なことになります。


簡易分解クリーニング

ほとんどの業者さんが採用される方法で、当店も2018年まではこの方法でした。

写真では電装部品を外してますが、実際は外さずに、室内機の外装カバーまで外して、右側にある制御基板をビニルやタオルなどで養生して、熱交換器と送風口を高圧洗浄します。

メリット

  • 作業時間が単機能エアコンだと1時間ほどで終わる
  • 施工単価も5,000円前後で安い

デメリット

  • ファンや熱交換器の汚れがひどい場合は、綺麗にしづらい
  • 特にファンの汚れがひどい場合、その汚れを熱交換器の見えない裏側に飛ばして、施工前よりもにおいなどを悪化させてしまう
  • 特に容量の大きいエアコンは熱交換器が厚くなるため、一度内側に汚れが付着してしまうと、それらを綺麗にするのは非常に困難であり、そもそも熱交換器の汚れを綺麗にしづらい
  • またドレインパンを外さないため、ドレインパンとドレインホースを綺麗にすることが困難かつ、中途半端に洗浄すると、汚物が詰まって施工後の水漏れの原因になる
  • 電装部品の保護を養生で対応するが、うまく対応しきれず、故障の原因につながる


こういった理由から、作業時間や施工単価があがっても、分解レベルをあげるべしと判断しました。

徹底分解クリーニング

さらに、制御基板を外して、ファンやドレインパン(外れる機種のみ)までの、外枠以外の部品を外して、熱交換器と送風口を高圧洗浄します。

当店では2019年から標準です。

メリット

  • 制御基板やファンモーターを外すので、物理的に水がかからず、これらの故障のリスクが下がる
  • ファンをさらに綺麗できる
  • ファンを外しているので、熱交換器の裏側へファンの汚れがつくことがない
  • 熱交換器自体をさらに綺麗にできる
  • ドレインパンをさらに綺麗できる
  • ドレインホースを直接高圧洗浄できるので、ホース内を綺麗にできる
  • 制御基板などの電装部品を外して洗浄するので、故障のリスクが下がる

デメリット

  • 単機能エアコンでも作業時間が2時間近くかかる
  • 施工単価が上がる

完全分解クリーニング

さらに外枠まで外して、熱交換器のみを高圧洗浄します。

壁掛けのままで一番綺麗になる方法で、背抜き完全分解クリーニングとも言います。

当店では、フィルター掃除ユニット搭載無しの、ドレインパンが分離して外せないシャープ、日立、東芝、ダイキンなどの、単機能のエアコンに限って、2025年から標準対応中です。

メリット

  • 徹底分解クリーニングよりさらに綺麗になる

デメリット

  • 単機能エアコンでも作業時間が2時間以上かかる(かもしれない)
  • 施工単価が上がる
  • 外枠がなくなり、ワイヤーで熱交換器を支えるので、技術不足の業者がすると、ガス漏れを起こす可能性あり


これよりさらに綺麗になるのが、室内機を壁から降ろしての「完全分解クリーニング」です。依頼があれば対応しますが、移設などで外す際の同時施工をオススメしています。


ということで、当店では徹底分解以上を標準としていますが、エアコンクリーニングを依頼する際の参考になれば幸いです。